不動産を売却することが決まったら、一番気になるのは売却する不動産がいくらで売れるのか、ということでしょう。
売却する不動産の値段は「査定」によって決まります。
不動産会社へ「査定依頼」を出して「査定」をしてもらい、売主がその「査定」結果を見て売り出し価格を決定することになります。
極端に言ってしまえば好きな値段で売り出すことも可能ですが、価格が高すぎればなかなか買い手が見つからず、低すぎれば損をすることになってしまいます。
そのため、適正な売り出し価格を見つけることが重要になってきます。
そこで今回は「査定」について、査定の種類と、それぞれのメリットとデメリットを解説します。
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【目次】
1.不動産査定とは
2.机上査定とは
2-1.机上査定のメリット：早く・簡単に相場を知ることができる
2-2.机上査定のデメリット：査定結果の精度が低い
3.訪問査定とは
3-1.訪問査定のメリット1：査定結果の精度が高い
3-2.訪問査定のメリット2：担当者の人柄がわかる
3-3.訪問査定のデメリット：時間がかかる
4.AI査定とは
5.査定結果のとらえ方
6.まとめ
1.不動産査定とは
不動産の査定とは、不動産がいくらで売れるのかを不動産会社に調べてもらうことを指します。
不動産会社の査定は「机上査定」と「訪問査定」の2種類あります。
この2種類に加え近年では「AI査定」も出てきています。
2.机上査定とは
「机上査定」は、物件の近隣エリアでの過去の売買事例や評価額、地域の人口推移や周辺環境といったデータから査定価格をする方法で「簡易査定」とも呼ばれます。
2-1.机上査定のメリット：早く・簡単に相場を知ることができる
「机上査定」のメリットは早く・簡単に相場を知ることができるという点です。
「机上査定」の名前の通り、実際の物件を見ることなく事務所で査定を行いますので、早ければ依頼した翌日に査定価格を知ることもできます。
また、依頼の方法も手軽で、物件の場所、面積、間取り、築年数やおおよその状態を伝えるだけで査定ができるため、複数社に依頼しやすい方法です。
スピード感を重視し、参考としての査定価格を知りたい方は「机上査定」を利用すると良いでしょう。
2-2.机上査定のデメリット：査定結果の精度が低い
簡単でスピード感のある「机上査定」ですが、デメリットもあります。
現地の確認をせずにデータだけで算出するため、査定結果の精度が低くなり、市場価格とずれてしまうこともあります。
また、不動産会社が所有している情報量や独自のマニュアルによって査定価格に差が出る傾向があります。
「机上査定」後に「訪問査定」を行うと査定価格が変わることがあるため、実際に不動産を売却する予定があるのであれば、「机上査定」ではなく「訪問査定」を選ぶ方が結果的に時間や労力のロスは少なくなります。
3.訪問査定とは
「訪問査定」は、不動産会社の担当者が実際に現地を訪問して物件の状態を確認し、売主から詳細のヒアリングを行い、近隣の取引事例や周辺環境を踏まえて査定価格を算出する方法です。
3-1.訪問査定のメリット1：査定結果の精度が高い
「訪問査定」のメリットはいくつかありますが、第一には査定結果の精度が高いことが上げられます。
実際に物件を訪問する不動産会社の担当者は、いくつもの不動産を実際に目で見て査定してきたプロフェッショナルです。
また、「机上査定」に用いられているデータを活用するのは勿論、「机上査定」の内容に加えた項目を確認していくため、必然的に制精度の高い査定価格となります。
具体的には土地の高低差や隣地との関係、道路の状況、境界の杭、建物の状況や程度、リフォーム箇所、間取りの使い勝手、ロケーション、日当たりや騒音といった住環境など、物件と周辺の詳細を確認していきます。
そのため、不動産がいくらで売れるかをより正確に知りたい、または実際に不動産の売却を検討している場合は、「机上査定」よりも「訪問査定」がオススメです。
3-2.訪問査定のメリット2：担当者の人柄がわかる
「訪問査定」は担当者の人柄が分かるのもメリットです。
一括査定サイトを利用しての「机上査定」は依頼が簡単ではありますが、担当者とのやり取りは電話やメールだけで済ませることが一般的ですので、担当者の人柄を知ることができません。
大切な不動産の売却を任せるのであれば、信頼のおける人柄の担当者に納得の上で依頼したいものです。
「訪問査定」の場合は実際に担当者と会うことができるので、売却を進める上で信頼できるパートナーになるのかどうかを見ることができます。
また、疑問や不安などを対面で話し合うことで担当者の考え方や知識が確認できます。
3-3.訪問査定のデメリット：時間がかかる
「訪問査定」では必ず現地確認を行います。
その為、訪問日の打ち合わせや立ち合いの調整などが必要になり、複数社に依頼する際は手間が発生します。
査定価格が示されるまで数週間かかるため、ある程度余裕を持ったスケジューリングが望ましいでしょう。
また、査定を行うにあたって間取図や固定資産税納税通知書など必要な書類を準備する手間がかかる場合もありますが、これらの書類は実際に売却契約を締結する際や、不動産会社と媒介契約を結ぶ際に必要となりますので、早めに準備しておくと安心です。
4.AI査定とは
近年、AIを用いたいわゆる「AI査定」も利用される機会が増えています。
「AI査定」は「机上査定」とさほど変わりませんが、膨大なデータ数をもとに短時間での査定を行います。
近隣エリアのデータ量が多ければ精度は高くなりますが、データが少ないとAIの特性が生かせないというデメリットがあります。
5.査定結果のとらえ方
査定価格は不動産会社によって異なることがあります。
それは、各々の不動産会社の販売戦略の違いや、持っているデータ、査定方法が異なるためです。
また、算出された査定価格はあくまでも目安で、査定価格と売却価格は必ずしも同じというわけではありません。あくまでも目安のひとつとして捉えましょう。
6.まとめ
査定には「机上査定」と「訪問査定」そして「AI査定」の３種類がありますが、それぞれのメリット・デメリットを意識して、用途や売却スケジュールにあわせて使い分けましょう。
また、査定された価格が妥当なものであるかを判断するために、事前に周辺相場を調べておけば安心です。
査定価格が妥当なものか、根拠はしっかりとしているか、どのような販売戦略をとっているのかなどを確認し、売却活動を共に歩むパートナーとなる不動産会社を選びましょう。
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