寒波のなかではじまった本年、皆さんは年始をどのように過ごされましたか。
新年を迎え、新たな気持ち、新たな目標を持つ方も多いのではないでしょうか。今年は新しい環境を楽しみたい、そんな考えも浮かんできそうですね。そこで、新たなお部屋で心機一転「インテリア」に挑戦してみてはいかがでしょうか。
インテリアは「内部の」という意味を持つ英語で、日本では室内装飾を始めとして、室内空間をデザインする意味合いで使用されます。インテリアは心地よい空間を演出するだけでなく、部屋を構成する色彩や視覚効果、光の反射率などは、心理学や医学的な分野にも応用されています。
さて、そんな「インテリア」に興味はあるけれど、統一感を出す方法がわからない、部屋が狭い、壁や床を傷つけたくないなど、悩まれる方も多いのではないでしょうか。
そんなときは、インテリアのステップを簡単に3つに分けて考えてみましょう。家具や照明、家電を「個」のデザイン、壁紙・床・ドアなどのお部屋を構成する仕切りになるものを「箱」のデザイン、そして、「個」と「箱」の2つを併せてできる「空間」のデザイン。この3ステップで段階的にこだわりインテリアのお部屋に変身する方法をご紹介いたします。
まずは、ゴールとなる「自分が目指したいスタイル」を決めてみてください。それが「空間」のデザインになります。木の温かみを感じるナチュラル、海外の田舎風のカントリー、爽やかで明るい色合いの北欧、クールで都会的なモダン、ワクワクとリラックスが共存するリゾート、大人格好いいインダストリアル、懐かしさの中に新しさが光るミッドセンチュリーなどなど……。一番お気に入りの家具に合わせて考えてみるのも良いでしょう。また、いくつかを組み合わせて作るミックススタイルもあります。「こうしなければ」という先入観を取り払って、自分にとって心地よい空間を意識して考えてみましょう。
次に、壁紙や床材など、「箱」を作るデザインを決めていきますが、その前に、お部屋にどのような役割の場所が必要なのかを書き出してみましょう。仕事をする場所、勉強する場所、食事をする場所、身支度を整える場所、運動する場所など、家族それぞれに様々あると思います。書き出した役割に合わせて、部屋を区切って場所を作っていきます。
壁にはシールタイプの剥がせる壁紙や、ディアウォールなど木材を設置できるアイテムを使ってベニヤ板を設置すると、ある程度自由なカスタムが可能となります。また、床にはフロアシート、コルクマット、クッションフロアを使用するのも良いでしょう。フロアシートは敷きっぱなしにしておくと、ダニやカビの発生につながりますので、組み合わせるタイプのものであれば、お手入れも楽になります。
また、棚などの収納家具、壁紙や床材をお部屋の一部だけに設置して、空間を区切る方法もあります。
いよいよ家具や小物を決めていきましょう。実際に店舗に行くと種類が豊富にあるため、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。家具を選ぶ際は、事前に「購入するものの条件」を書き出しておくと、余分なものの購入を防げます。色や材質などのデザインは勿論、サイズや分量は適切か、長期的な使用が見込めるかどうか、そして引越しを予定している場合、組み立てや解体が容易であるかどうかなども重要なポイントになってきます。
家具や小物を配置する際は、以前【収納】のコラムでも紹介した、「自分の動線」を意識して考えてみてください。小さな範囲でも、機能的な配置ができれば、お部屋時間も快適になります。
一気にお部屋全体を変えていくのは労力がいる作業になるので、まずは玄関やバススペースなど、小さな空間からカスタマイズしていくと、達成感があると思います。
賃貸にお住まいの場合、退去時に原状回復を行う必要があるので、剥がせるようなシールタイプの壁紙や床材でも、お部屋が大きく破損しないかどうか一度試してから使用した方が良いでしょう。
また、あらかじめ目指すスタイルが定まっているのであれば、そのイメージに近い中古の戸建てや古民家を購入して、設備や雰囲気を活用してカスタムする方法もあります。
自分らしく快適に、お部屋だけでなく「暮らしをカスタム」してみてください。心地良いお部屋、心地よい生活になることを願っています。